《FAQ》自分史作成の心得

自分史を書くときのさまざまな疑問を払拭し、不安を解消するための記事です。

  • 自分史を書くとどうなりますか?
  • 三日坊主で終わらずに最後まで書くコツは?
  • 思い出したくないことも書いた方がいいのですか?
  • 書いたら自分を嫌いになりませんか?
  • 本当に得意なことが見つかりますか?

といったよくある質問にお答えしながら、自分史を書くときの心構えをお話しします。

目次

1.自分史を書く時のよくある質問

初めて自分史を書くときのご相談で多いものをまとめました。

Q.自分史を書くとどうなりますか?

A.自分のことがわかって生きやすくなります。

あなたが大切にしていることや、なりたい自分が見つかります。その結果、進むべき方向が明確になって迷いにくくなるため、人生の快適度が上がります。

それ以外にも、自己肯定感が高まる、好きなことがわかる、得意なことがわかる、行動のパターンに気付く、人への感謝が生まれるなどの効果があります。詳しくは、『【解説】自分史とは何か?』をご覧ください。

Q.三日坊主で終わらずに最後まで書くコツは?

A.読んでもらう人を決めておくことです。

自分史を書き終えたとき、もしくは書いている途中で、読んでもらう人を決めておくのがおすすめです。特に最初は、誰かに見せること自体に抵抗があると思います。その場合は、一部だけを読んでもらうのがいいでしょう。最後まで書くモチベーションを保ちやすくなります。

読んでもらう相手は、あなたが読んでもらいたい(または、見せても大丈夫だ)と思える人がいいでしょう。私自身の例では、母、友人、中学校の先生、守秘義務のあるコーチに読んでもらいました。相手から感想やフィードバックをもらうことで、他者の視点から客観的に自分を理解できるという点でもお薦めです。

Q.思い出したくないことも書いた方がいいのですか?

A.書きたくなければ無理に書かなくても大丈夫です。

自分史は、書きたいと思ったことを振り返って書くものです。思い出したくないこと、嫌なことを無理に書く必要はありません。そのため、書きたくない部分(時期)はまるごと飛ばしても大丈夫です。

ポイントは、嫌な出来事・辛かった思い出=書きたくない、とは限らないということです。あの時は辛かったけど、あらためて今、そのことについて書いてみようと思うのは、当時の出来事や感情をもう一度整理したい、客観的に見ると気付きや変化がありそうだとあなた自身が感じているからです。そんな時はぜひ書いてみてください、自分史の中に新しい発見があります。

Q.書いたら自分を嫌いになりませんか?

A.嫌いな部分が見えてくるかもしれませんが、それで自分を嫌いにはなりません。

自分史を書くことによって、あなたの嫌いな部分が見えてくるかもしれません。それと同じように、あなたの好きなところが見つかります。得意なことや苦手なことが言語化されて、成功体験と失敗体験が整理されていきます。これは自分を知り、理解するプロセスでごく自然に起こることです。

自分の好きなところよりも嫌いなところが多かったらどうしよう、私の人生は失敗ばかりだったのではないか、といったことに不安を感じる方もいると思います。ですが、自分史を書くという行為自体が一つの自己承認なのです。そして、嫌いな部分を認めることも、やはり一つの(そして強力な)自己承認です。このような自己承認を重ねて見えてくる、あなたの好きなところ、嫌いなところ、得手不得手、成功と失敗、それらすべてがパズルのピースのように合わさって今ここにいるあなた自身に、あなたは愛着を感じるのだと思います。

Q.本当に得意なことが見つかりますか?

A.100%見つかるとは限りませんが、非常に有効です。

得意なことを見つけるコツは、あなたがこの方法であれば得意なことが見つかる、見つかりそうだ、見つかるかもしれない、と信じられる方法を選択することです。自分史はこれまでの人生を振り返って、得意なことを棚卸しできるので非常に有効です。実際に書いてみると、思っていた以上に得意なことが多いことに気付き、才能の種を見つけられると思います。

2.自分史を書く時の3つの心構え

自分史を書く目的は人によって異なりますが、例えば、このようなものがあげられます。

  • 自己理解を深める(自分を知る)
  • 自己肯定感を高める(自分を好きになる)
  • 自分に合った仕事の分野を見つける。
  • 自分に合った起業のテーマを見つける。
  • 自分の強み、才能の種を見つける。
  • 価値観を明確にして、行動の軸をつくる。
  • 思考の癖、繰り返している選択に気付く。
  • 過去の出来事に新しい解釈を与える。
  • 過去に感じた感情を言語化して癒す。
  • 許していないことを認識して認める。

これらの目的を達成して、より効果を高めるために、自分史を書くときの3つの心構えをご紹介します。これは、私が初めて自分史を書いたとき、サポートを受けたコーチに言われたことであり、現在、自分がコーチとして、自分史を書くクライアントに伝えていることです。

2-1.今のままで、あなたは十分素晴らしい。

自分史を書く人は、自分をもっと知りたい、これまでの人生の中から何かを見つけたい、これからの人生をどう生きるかを決めたい、といった思いを持っています。

それがわかれば、それが見つかれば、それが決まったら、自分は変われる。これから先の未来も変わるはずだと期待して、変化を求めているのです。

そんなあなたに、はじめにお伝えしたいのは、「今のままで、あなたは十分素晴らしい」ということです。

これまでの人生でもあなたは、幾つもの変化を経験してきています。現在のあなたは、それらすべての変化を経験した結果なのです。「今のままで、あなたは十分素晴らしい」という言葉は、今のままのあなたがすでに100点である、同時にあなたが経験してきた変化もそのすべてが素晴らしい、という意味です。

今のままのあなたと、あなたの変化を、同時に肯定しているのです。

2-2.嫌いな自分が見えてきたら、そのままにする。

自分史を書いていると嫌いな自分が見えてくるかもしれません。そんな時は、そのままにしておいて大丈夫です。嫌いな自分を変えたい、直さなければいけないと思うかもしれませんが、実は自分史に書いた時点で、一度嫌いな自分を認めている(自己受容や自己承認がなされている)ので、変化は静かに始まっているのです。

嫌いな自分を認めるというのは、同じことを何回も言ってくる人の話を、一度向き合ってしっかりと聴く(受けとる)ことで、相手がその話を繰り返さなくなるのに似ています。

一度認めることによって、嫌いな自分が目立たなくなっていくのです。そして同時に、好きな自分が際立ってくるのです。

2-3.すべて自分が選んできたこと。

3つ目の心構えは、あなたの人生のすべては自分が選んできた、ということです。

選んでない。断じて選んでないと思う人もいると思います。

職場の上司、現在の年収、仕事内容、配属や異動、経歴・学歴、学校の先生、部活の監督、転校、父親、母親、祖父母、生まれ故郷など、もし自分で選べるなら違うのを選びたかった、自分が決めたことじゃない、と思う事柄もあるでしょう。

ではなぜ、すべて自分が選んできたこと、という心構えが大切なのか。

もし仮に、すべてを自分が選んできたと感じている人がいたなら、その人は当然のように、これから先の未来もすべて自分が選べると思っているでしょう。その人にとって未来とは、自分で選べるものであり、創り出せるものなのです。

自分が選んだと感じる事柄(人・モノ・出来事)が多ければ多いほど、その人にとって未来は選択できるものになっていくのです。

あなたの自分史を読むときに、新たな視点が得られる質問を1つご紹介します。

・もしも、その出来事をあなたが選んだとしたなら、そこにはどんな意味があると思いますか?

3.まとめ

自分史を書くときのよくある質問と3つの心構えをご紹介しました。

この記事がもう一歩、自分を知って、好きになるときの援けになれば幸いです。

ありがとうございました。

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