「本当にやりたいことを見つけたい」「自分が熱中できるものを見つけたい」といったご相談をいただいたときに、私がコーチングセッションに取り入れて、何件ものご相談を解決してきたワークシートをご紹介します。
やりたいことの答えは、自分の中にしかありません。自分の中にしかないはずの答えが、自分でもわからなくなってしまったときにお試しください。
書きはじめて1時間後には、あなたのやりたいことが整理されて、次にとるべき行動が見えてきます。
本当にやりたいことを見つけるためのワークシート
本当にやりたいことを見つけるためのワークシートの使い方をご説明します。
まずはじめに、ワークシートの4つの領域を順番に書き出します。
あなたが、
- 好きなこと、やりたいこと
- 得意なこと、自分の強み(だと思っていること)
- 援けたい人、解決したいこと
- お金を稼げる、ビジネスになる(と思っていること)
をそれぞれ、できるだけ多く「紙・ノート・付箋など」に書き出してください。
書きやすい順番でOKです。また、書き出した項目の数に偏りがあっても、書けない領域があっても大丈夫です。
それぞれの領域を書くときのポイントを北村の例とともにご紹介いたします。
1.好きなこと、やりたいことを書き出す
好きなこと、やりたいことを思いつくままに書き出していきます。
ここでのポイントは、お金を稼げるか、ビジネスになるかは考えないことです。好きなこと、やりたいことのスケールも気にせずに書いてください。
最近好きなこと、過去に好きだったこと・やりたかったこと、これからやってみたいことなど、現在・過去・未来の観点で書いていくのもおすすめです。
〈 北村の例 〉
- アイスを食べる
- 三国志大戦のゲームリプレイを見る
- 東京喰種のマンガを読む
- 友人の笑顔を見る
- 友人の相談に乗る
- 友人の悩みごとを解決する
- 恋人と話す
- 恋人の笑顔を見る
- 恋人の相談に乗る
- 恋人の悩みごとを解決する
- 家族の笑顔を見る
- 家族の相談に乗る
- 家族の悩みごとを解決する
- ブログを書く
- コミュニケーションのスキルアップ
- セミナーでプレゼンする
- 公開コーチングセッションを行う
- クライアントさんとのコーチング
- クライアントの売上を伸ばす
- クライアントの商品単価を上げる
- クライアントの自己肯定感を高める
- クライアントさんに恋人ができる
- クライアントのコミュニケーションスキルを高める
- コーチングを教える
- 自分のコーチングスキルをクライアントに渡す
- 妹、弟とご飯を食べる
- 妹と話す
- 弟と話す
- 両親と話す
- 石川県でお寿司を食べる
- 両親と喫茶店に行ってコーヒーを飲む
・・・などです。
好きなことを一発で見つけたい!と思うかも知れませんが、好きなことがわからなくなっている状態においては数をだすことが近道です。
リストアップした項目の中に関連性や傾向性が見えてくるからです。
2.得意なこと、自分の強みを書き出す
得意なこと、自分の強みも同じように書き出します。
得意なことは、最初から上手くできたことと、継続して上手くできるようになったことの両方を書いてください。
強みとは、意識せずにやっていること、意識しなくてもできてしまうことです。自分では普通だと思っているけど、他の人からは褒められたりすごいと言われて驚かれることです。
ポイントは、幼少期からさかのぼって全部だすことです。学生時代にはどんなことを褒められたか、社会人になってから経験した仕事ではどんなことを評価されたか、小さなことでも思いだせるものはすべて書き出してください。
〈 北村の例 〉
- 昆虫の名前をおぼえる
- 将棋を指す
- 中学校の勉強
- 妹や弟に勉強を教える
- 友達に勉強を教える
- バスケのフォワードに対するディフェンス
- バスケのジャンプシュート
- バスケの練習で大きな声を出す
- 3ポイントシュート
- 学級会の司会
- 学級会の書記
- デザイン課題のプレゼンテーション
- 鉛筆デッサン
- ゲームセンターの販促物のデザイン
- 就職活動の面接
- 就職活動のグループディスカッション
- オフィス家具の商品企画
- オフィス家具のデザイン
- パワーポイントを使った企画資料づくり
- パワーポイントを使ったプレゼン
- あまり台本をおぼえる必要のない演技
- 本番に強い(プレゼンや舞台など)
- コーチング
- 公開コーチングセッション
- テーマを提案するコーチングセッションの運営
- コーチングセッションの設計
- クライアントに合わせてワークを作ったり提案したりすること
- 商品づくりの材料となるニーズヒアリング
- 比喩や実例をあげて物事をわかりやすく伝えること
・・・などです。
得意なことは自分で把握できていないだけで、年齢や時期を区切って思いだしながら書いていくと意外に多いものです。
得意なことや強みを活かして他者に貢献すると、その経験からやりたいことがより明確になっていきます。
3.援けたい人、解決したいことを書き出す
やりたいことには多くの場合、他者が関係しています。
そのため、あなたが援けたい(助けたい)人、解決したいことを書き出していきます。
どんな人に関わっていきたいと思っているのか、どんな事に関心をもっているのかによって、あなたが何を大切にしているのかが見えてくるのです。
好きなことや得意なことに比べると書くのに戸惑うかもしれませんが、それは単に考える機会が少なかったからです。
企業に就職すると、(一般的には)事業ごとに商品やサービスの対象となる顧客が決まっていて、配属された社員はその説明を受けることになります。つまり、この商品やサービスはどんな人のためのもので、どんな課題を解決するためのものなのかがあらかじめ決められているケースが多いのです。
ここでは、もしあなたがそれを0から考えるなら、どんな人を援けたいか、どんなことを解決したいかを書き出してください。
〈 北村の例 〉
- 好きなことを自分の外側に探している人
- 会社で仕事をがんばっている人
- 外食のときに「ごちそうさまでした」が言える人
- ドラッグストアで「ありがとうございます」が言える人
- 身近な人への感謝の気持ちを感じる人
- 好きな仕事を選んだはずなのに、好きだと思えなくなった
- 仕事をがんばっているのに、それが自信につながっていない
- 会社を嫌いになりたくない
- 上司を嫌いになりたくない
- 両親を嫌いになりたくない
- 家族を養うために自分を犠牲にするのは家族のためにならないと考えている
- 言葉を大切にしている
- 自分から人見知りだと言っている
- でも、本当は人とつながりたい
- コミュニケーション力を高めたい
- 心理学に興味がある
- パートナーシップに憧れがある
- でも、自分にそんなつながりが持てるだろうかと不安をおぼえる
- 人に貢献することが好き
- 笑顔が素敵、笑顔が美しい
- 笑顔の奥に悲しみが見えることがある
- 愚痴を言ってはいけないと思っている
- 仕事で感情を抑えることが多い
- 仕事を通して人を笑顔にしたい
- プロフェッショナルでありたい
- 好きなことでお金をがっぽり稼ぎたい
- 結局、人生をかけて取り組める仕事って、好きなことしかないと思う
- 好きなことをビジネスにしたい
- 大切な人とのパートナーシップをつくりたい
・・・などです。
自分はどんな人のどんなことに共感しやすいのかが自然に理解できます。
4.お金を稼げる、ビジネスになることを書き出す
お金を稼げる、ビジネスになると「あなたが思っていること」を書き出していきます。
やりたいことを見つけるときに、一般的にどう言われているかは重要ではないため、あなたが稼げると思っていればそれでOKです。どんどん書いてください。
過去に経験した仕事や職種、アルバイトなども参考になります。
〈 北村の例 〉
- 人の話を聞くこと
- 目の前の人を認めること
- 相手の心に言葉を届ける
- 相手の心に言葉を残す
- 人を元気にする
- 目の前の人の自己肯定感を高める
- 単発コーチングセッション
- クライアントの肩書きやキャッチコピーを引き出す
- クライアントの10万円の商品づくり
- クライアントの30万円の商品づくり
- クライアントの50万円の商品づくり
- セールスが苦手な人のメンタルブロックを解消する
- クライアントの名刺デザイン
- クライアントのパワポを作る
- 会社員から起業家へのビリーフチェンジ
- クライアントの自己認識を変える(できない→できる→確信を生みだす)
- クライアントのコミュニケーションのスタイルを変える
- 公開コーチングセッション
- 自分がセッションで使ったすべての質問の意図を解説する
- コーチングを教える
- コーチングスキルを渡す
- コミュニケーションスキルを渡す
- コーチングの個別指導塾を開設する
- コーチングスクールを開設する
- コミュニケーションをビジネスにするためのビジネススクールを開設する
- 継続コーチングセッション
- クライアントのターゲット設定
- クライアントのポジショニング設定
- クライアントのセールスサポート
- クライアントのコーチングスキルを高める
- クライアントのコミュニケーションスキルを高める
- クライアントのプレゼンテーションスキルを高める
- クライアントのセミナーコンテンツづくり
- 中学生に勉強を教えてテストの点数を上げる
- 大学生の志望動機や自己PR作成のサポート
- グラフィックデザインのアルバイト
- ワンルームマンション投資
- ワードプレスを使ったホームページづくり
- 家族関係を修復するお手伝い
- いじめに悩むお子さんをもつ両親のメンタルケア
- いじめに遭っている子供の気持ちを受けとめる
- 聞き上手な人を養成する
- 人見知りの人でも告白できるようにする
- 5年以上恋愛から遠ざかっていても恋人ができるようにする
・・・などです。
何を書いてもいいはずなのですが、不思議と自分が興味をもっていることしか書けないのです。
4つの領域を書き出したら、ゆっくりと全体を眺めてみましょう。
5.重なった部分に、本当にやりたいことが見つかります。
全体を眺めてみると、書いた項目がいくつかのグループに分類できたり、何回もでてくるキーワードがあることに気づきます。
1つの領域で何回もでてくるキーワードもあれば、4つの領域で繰り返しでてくるキーワードもあります。
特に、キーワードが4つの領域で重なると、人はもうその行動を止められません。
(*実際には、2つか3つの領域でキーワードが重なった時点で何らかの行動をはじめていると思います。)
キーワードが重なった部分に、あなたが本当にやりたいことが見つかります。それは、人生をかけて取り組む価値のある仕事(=ライフワーク)になる可能性を秘めています。
想像してみてください。
- コーチングが好きで
- コーチングが得意で
- コーチングで援けたい人がいて
- コーチングで稼げると思っているなら
その人は、ほぼ確実にコーチングを仕事にするでしょう。
- 不動産投資が好きで
- 不動産投資が得意で
- 不動産投資を通して援けたい人がいて
- 不動産投資で稼げると思っているなら
その人は、ほぼ確実に不動産投資をするでしょう。
- ダンスが好きで
- ダンスが得意で
- ダンスを通して援けたい人がいて
- ダンスで稼げると思っているなら
その人は、ほぼ確実にダンサーになるでしょう。
4つの領域が重なれば重なるほど、あなたの中に「本当にやりたいことに対する確信」が生まれます。その確信が行動力や決断力を高めてくれるのです。
6.やりたいことを仕事にする方法
最初から4つの領域がすべて重なっている人はまずいません。今、どれだけ活躍している起業家や事業家、さまざまな分野のプロフェッショナルであっても、キーワードを見つけて、テーマを決めて取り組むことで4つの領域を少しずつ拡張してきたのです。
だからあなたも必ずできます。
「やりたいことを仕事にする」「好きなことをビジネスにする」とは、4つの領域を重ねていくことなのです。
そして、
- 好きなこと、やりたいこと
- 得意なこと、あなたの強み
- 援けたい人、解決したいこと
- お金を稼げる、ビジネスになる
が重なる部分に、あなたが人生をかけて取り組む価値のある仕事、つまりライフワークといえるものがあると私は信じているのです。
これまでコーチングで多くの方のサポートをしてきた経験から、中央のライフワークを山にたとえると、その登り方は大きく4つあることがわかってきました。
これは、4つの領域のどれとどれの重なりをその人が特に大切にしているかを表しています。
- 好きなこと × 得意なこと=「才能」を発揮する
好きなことで、かつ得意なことを仕事にしたいと思っています。自分の才能の種を見つけて、それを育み、才能を発揮できるビジョンを描いてプロセスが明確になると行動や目標達成のスピードが上がります。
- 好きなこと × 援けたい人=「使命」に従う
これまでの経験や体験を通して課題意識をもち、自分が共感する人の力になりたいと思っています。援けたい人、力になりたい人の存在を感じて、それをする意義に使命感をもつと行動や目標達成のスピードが上がります。
- 得意なこと × お金を稼げる=「実績」を積み上げる
得意なことや強みを活かしてお金を稼ぎ、プロフェッショナルとしての実績を積みたいと思っています。実際にやってみた体験をもとに仕事を選び、その仕事を通して成長実感が得られると行動や目標達成のスピードが上がります。
- 援けたい人 × お金を稼げる=「マーケティング」仕組みをつくる
現在、まだ解決されていない問題は何で、誰がどのような課題を抱えていて、それを解決するためにはどんな仕組みが必要かを考えています。実行する前に戦略を描き、そのプランに勝算があると行動や目標達成のスピードが上がります。
この記事があなたの本当にやりたいことを見つける援けになれば嬉しいです。
ぜひ、4つの領域の項目を増やしつづけてくださいね。
実際にコーチングセッションを受けてみたいと思われた方は『好きなことが仕事になる「ビリーフチェンジコーチング体験セッション」』をご覧ください。私が全力でお力になります。
ありがとうございました!
公開日 :2018/02/14
最終更新日:2018/10/30
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